【門田 光雅/Mitsumasa Kadota / GOODS】のUtopia / ユートピア
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制作:2007年作家コメント僕は海の側で育ちましたが、「春野」という山間の町で生まれました。
そこには気田川という川が流れていて、幼いころ時折、両親に連れて行ってもらったことをうっすらと覚えています。
新緑の頃、川沿いに曲がりくねった道を車で行くと、山腹には野生の藤の花の群生が、美しく映えていました。
その出生地の春野町には、かつて「京丸」という隠れ里がありました。
1600年代までの約300年間近くは存在を知られていなかったそうで、鉄砲水が起こった際に下流に茶碗が流れてきて初めて発見されたとの話で、柳田國男や折口信夫も興味を持つような一部からは秘境視・仙境視された場所のようです。
また、その里では60年に一度、幻の大きなボタン(京丸牡丹)が咲くという言い伝えがあります。
昔、悲恋の恋人たちが気田川に身を投げ、その魂が大きなボタンとなって川沿いを彩るそうです。
「Utopia」を描いた2007年は、SOMPO美術館やセゾン現代美術館への出品など良いこともあった反面、故郷などにまつわる前向きとは言えないエピソードも多かった年のように思います。
門田 光雅(かどた みつまさ)プロフィール1980年静岡県生まれ。
絵画の地と図への関心や、伝統的なメディウムの限界への挑戦、 色彩と筆致の相対的な関係性への模索の中で、美術の文脈の先にある絵画表現の新たな地平を探求している。
そのスタイルが評価され、2019年にはMoMAのヤングパトロン協議会(旧ジュニアアソシエイツ)との共催でNYのリンカーンセンターにて個展を開催。
近年では、「カラーズ ― 色の秘密にせまる 印象派から現代アートへ」(ポーラ美術館 2024)、「絵画のミカタ 5人のアーティストとみる群馬県立近代美術館のコレクション」(群馬県立近代美術館 2020)、「The ENGINE 遊動される脳ミソ 小野耕石×門田光雅」(セゾン現代美術館 2019)などに出品。
セゾン現代美術館に作品が収蔵されている。











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