【門田 光雅/Mitsumasa Kadota / GOODS】の闇の中に輝く光 / 闇の中に輝く光
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制作:2005年作家コメント2005年のセゾン現代美術館 東京事務所での個展に出品した作品です。
2007年の同美術館の「ART TODAY」展にも、この作品を展示しました。
大学で、「地と図の関係」という絵画の原始的な知覚の関係性を学び、絵画は厚みのない世界に異なる重なりを同居することができる「多義性」というメカニズムを知りました(壺と顔の2つが見える「ルビンの壺」などが有名です)。
これは逆に、私たちの想像力は、限られた情報や条件からも「広がりを感じることができる」ということに気が付いた瞬間でした。
「闇の中に輝く光」は、ステイニングで描いた滲んだ色彩の上に、カーボランダム(宝石を磨いたりするときに使用する研磨砂)を混ぜた黒色(実際には黒ではなく、かなり濃い青緑)を散在するようにして描いた作品です。
濃い色の箇所を空間の裂け目のようなものとして想像するなら、実はその画面の向こうには暗闇が広がっていることになり、もしくは眩い光によって闇が霧散していく瞬間なのかもしれず、あるいは全くそれ以外というように、鑑賞者の視点やイメージの方法によって捉え方は変化します。
当時、自身の感じていた出口のない答えを、二項対立や矛盾や葛藤と向き合う中で探りたいという気持ちが、タイトルや描き方にも表れています。
門田 光雅(かどた みつまさ)プロフィール1980年静岡県生まれ。
絵画の地と図への関心や、伝統的なメディウムの限界への挑戦、 色彩と筆致の相対的な関係性への模索の中で、美術の文脈の先にある絵画表現の新たな地平を探求している。
そのスタイルが評価され、2019年にはMoMAのヤングパトロン協議会(旧ジュニアアソシエイツ)との共催でNYのリンカーンセンターにて個展を開催。
近年では、「カラーズ ― 色の秘密にせまる 印象派から現代アートへ」(ポーラ美術館 2024)、「絵画のミカタ 5人のアーティストとみる群馬県立近代美術館のコレクション」(群馬県立近代美術館 2020)、「The ENGINE 遊動される脳ミソ 小野耕石×門田光雅」(セゾン現代美術館 2019)などに出品。
セゾン現代美術館に作品が収蔵されている。











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